講義名 | 飲食店(レストラン)HACCP(4) サポートプログラム |
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開催日 | 2018年07月27日(金) |
時間 | 12:30 〜 13:15 |
講義内容 | 飲食店やレストランにおいて、HACCPサポートプログラムは食品安全の出発点とはなりますが、それのみではリスク管理に必要なハザードが不明確であり、効率的にリスクを防止する事ができません。 飲食店において、一般的衛生管理(PP)のみでは、調理場や製品特有の見えないハザードに対しての管理はできません。また従来型のガラパゴス化されたHACCPでは、作業が面倒になり実用的ではありません。(FDA 2006; Managing Food Safety) これを防ぐには、ハザート分析が出来ないものと考えられていた飲食店、レストランへリテールHACCPを導入し、ハザードを見える化させる必要があります。ハザードを見える化させる事により、ハザードのリスク化を簡単にコントロールする事が出来ます。 HACCPとは、ハザード分析によって 「見える化されたハザード」をコントロールするための予防的な管理システムです。 リテール分野において、SSOPはHACCPシステムを支える重要な役割を担っています。SSOPの設計は、施設ごとに異なり多様です。それは、施設の設計、設備、人的資源そのものが施設によって違っているからです。 HACCP原則を飲食店やレストランに導入するということは、この分野へ食中毒の予防的な管理システムである「積極的な管理統制(AMC※)」(FDA Food Code 2013 : Annex 4)を導入することです。 ※AMC:Active Managerial Control=積極的な管理統制・・・食中毒ハザードの発生を減少させ、食中毒の発生を予防するシステム |
厚生労働省の「HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き」では、「これまでのHACCPは主に食品製造業に整備が進められてきたが、飲食店や販売店など小規模な事業者にもHACCPの考え方を導入することによって、より効果的な衛生管理を行うことができる」と述べられています。
今回は、飲食店(レストラン)HACCPの分野に的を絞り、
●米国FDA(2006):リテールレベル食品施設事業者向けのHACCP原則の自主的な実施のためのマニュアル
●米国ミシガン:フードサービス業の衛生担当者用トレーニングプログラム
●厚生労働省:HACCPの考えを取り入れた食品衛生管理の手引き
●大量調理マニュアル:HACCPの考え方に基づく衛生管理手法
を基にして、飲食店でのHACCPの構築、特にプロセスアプローチによるハザート分析について説明致します。
リテール分野の衛生管理は、一般的な衛生管理(PP)のみでは、作業所や製品特有の、見えないハザードに対して管理はできません。また、従来型のガラパゴス化されたHACCPでは、作業が面倒になり、実用的ではありません。(FDA 2006; Managing Food Safety)
そこで、米国FDAで開発された「プロセスアプローチ」を導入することにより、リテール分野のハザート分析が簡単に出来るようになります。(FDA2006、The Process Approach is probably less complicated than Traditional HACCP. )
飲食店でのHACCPの導入には、簡単なハザード分析により、食品の流れの中の「ハザードを見える化」することができ、見える化されたハザードに管理を集中することが出来ます。
HACCPとは、ハザード分析によって「見える化されたハザード」をコントロールする事により、食中毒を予防的に管理するシステムです。
リテールHACCPの導入により、多くの施設で実施されている「店舗衛生検査」にも、HACCP原則の導入が可能となります。
本講座では、全5回にわたりリテール分野へのHACCP導入の流れ、メニューのグループ化、プロセスアプローチ、HACCP原則の簡素化、FDAによってまとめられた「食中毒リスク」(CDC報告)を活用した店舗衛生検査への科学的アプローチ、長期的是正措置の解説に加え、AMCの導入方法についても解説致します。