講義名 | 食品衛生管理の手引き |
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開催日 | 2019年05月10日(金) |
時間 | 12:30 〜 13:00 |
講義内容 | 厚生労働省「HACCPの考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き」では、飲食店など小規模な事業者にHACCPの考え方を導入することにより、効果的な衛生管理を行うことができる、と述べられています。 今回は、ホテル・レストラン分野に的を絞り、「米国FDA(2006)」、「米国ミシガン州マニュアル」、「厚生労働省(食品衛生管理の手引き)」、「大量調理マニュアル」を基にレストランでのHACCPの構築、特にプロセスアプローチによるハザート分析について説明します。 レストラン分野では、取り扱う食材やメニューの多さから、ハザート分析ができないものと考えられており、この分野へのHACCP導入は進められておりません。しかし、FDAで開発された「プロセスアプローチ」を導入することにより、レストラン分野のハザード分析が簡単に出来るようになりました。 今回の講座では、FDAによってまとめられた「食中毒リスク」(CDC報告)と食中毒の予防的管理システム(AMC:Active Managerial Control)を活用した「店舗衛生検査への科学的アプローチ」、「長期的是正措置」についても触れてお話致します。 ※Active Managerial Control (食中毒の予防的管理システム):FDAが推奨する食中毒の予防的管理システム(FDA 2009: Annex 4) |
講義名 | プロセスアプローチ |
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開催日 | 2019年05月24日(金) |
時間 | 12:30 〜 13:00 |
講義内容 | 細菌が付着した食品を危険温度帯に置いたままにすると、食品中の細菌はぐんぐん増加します。食品の原材料や調理品がどれだけ長くこの温度帯にとどまるか、通過するかで、危険度、管理の仕方が変わります。しかし、メニューを3つに分類するだけで、簡単に管理することができます(食品衛生管理の手引きより)。 FDAは、提供する「食品の流れ」によって、メニューを大きく3つに分類しました:①加熱しない食品、②加熱してすぐ提供する食品、③加熱と冷却をくりかえす食品 そして、それぞれのカテゴリー毎に特異的なハザードと、そのコントロール方法を考えることによって、効率的・効果的なHACCPを導入する方法を考えました。 この方法を、『プロセスアプローチ』と言います。 従来、ハザード分析を実施する際には、「一つの製品の流れ」に従ってハザード分析を実施してきました。それは、一度に一つの製品を取り扱うのが普通だからです。 しかしレストランでは、すべてのタイプの食品が同時に調理され、最終のレシピまたはメニューに沿って盛り付けされます。このためレストランのハザード分析には、これまでのHACCPとは異なるアプローチが求められます。 第2回講義では、「これまでのHACCPとは異なるアプローチ」=『プロセスアプローチ』について解説致します。 |
講義名 | ハザード分析 |
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開催日 | 2019年06月07日(金) |
時間 | 12:30 〜 13:00 |
講義内容 | HACCPへの「プロセスアプローチ」の導入により、リテール分野でもハザート分析が簡単に出来るようになり、時間と手間のかかる作業ではなくなりました。さらに、適切な調理温度と保持時間の管理により、食品の安全性が確保されることが証明されています(FDA 2006; Managing Food Safety)。 リテールHACCPの構築には、受入れから提供までの「食品の流れ」の中に存在するハザード分析を実施する必要があります。ハザード分析を実施することによって、人、機械・器具、調理方法、原材料が、互いにどの様に影響し合うかを理解することができます。加えて、FDAが2006年版の資料で紹介している「FSMSの作成に便利ないろいろなワークシート」(詳細は講義の中で説明致します)を使うことにより、簡単にCCPと許容限界を決定でき、HACCPプランを完成させることができます。ハザード分析ではさらに、特定のメニューに関連するハザードが明確になり、システム全体の予防的な管理が可能となります。 本講義では、リテール分野のハザード分析について、FDAのワークシートも紹介・解説しながらお話致します。 |
講義名 | サポートプログラム |
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開催日 | 2019年06月28日(金) |
時間 | 12:30 〜 13:00 |
講義内容 | レストランにおいてPP(一般的衛生管理)やSOP(標準作業手順)などといった「HACCPサポートプログラム」は、食品安全の出発点とはなりますが、それのみではリスク管理に必要なハザードが不明確であり、効率的にリスクを防止することができません。 PPのみでは調理場や製品特有の「見えないハザード」に対し、管理できません。また、従来型のガラパゴス化されたHACCPをリテール分野に当てはめるには、作業が面倒で実用的ではありません(FDA 2006; Managing Food Safety)。リテール分野での衛生管理には、「リテールHACCPを導入」し「ハザードを見える化」させる必要があります。ハザードを見える化させることで、ハザードのリスク化を簡単にコントロールすることができます。 一方でリテール分野におけるSOPは、HACCPシステムを支える重要な役割を担っています。SOPの設計は、施設ごとに異なり多様です。なぜなら、施設の設計、設備、人的資源そのものが施設によって違っているからです。 『HACCP原則をレストランに導入する』ということは、この分野での食中毒の予防的な管理システムである『「AMC:Active Managerial Control」を導入する』ということです。AMC とは、食中毒ハザードの発生を減少させ、食中毒の発生を予防するシステムで、FDAのFood Codeでも推奨されているシステムです(FDA Food Code 2013 : Annex 4)。 本講義では、リテール分野におけるHACCPサポートプログラムについて、またFDAの推奨するAMC(Active Managerial Control)について解説致します。 |
講義名 | リテールHACCPの構築 |
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開催日 | 2019年07月12日(金) |
時間 | 12:30 〜 13:00 |
講義内容 | いよいよ最終回となる第5回では、リテールHACCPの構築について具体的にお話致します。 レストランHACCP構築の手順は、以下の通りです。 <手順1>HACCPチームを編成:システムの設計は管理者の責任ですが、実行には全ての従業員の関与と努力が必要です。 <手順2>製品を記述(メニューのグループ化):食品の流れを確認し、そこに「加熱のステップがあるか」、「加熱ステップ後に冷却、再加熱が加えられているか」、あるいは「加熱工程をともなわないか」を確認します。 <手順3>意図する用途を特定:エンドユーザーより見込まれる使用の方法に基づき特定します。 <手順4>フローダイヤグラムを構築:盛付の段階で、様々なプロセスの食品が一緒にされることを考慮して、プロセス毎にフローダイヤグラムを構築します。 <手順5>フローダイヤグラムの現場確認:すべてのプロセスについて十分な知識を持つ人々によって行われるべきです。 <原則1>ハザード分析の実施:リテール分野のハザード分析は、原料の受入れから提供までの「食品の流れ」の中で、どのようなハザードが発生するかを決定することです。そのために「食品の流れ」を3つのプロセスに分類し、それぞれのプロセス毎にハザード分析を実施する「プロセスアプローチ」により簡単に実施できます。さらに、施設内の人、機械・器具、調理法、食品が互いにどの様に影響し合うかを、理解することが大切です。 <原則2>CCPの設定:変更なし <原則3>管理基準の設定:変更なし <原則4>モニタリングシステムの設定:簡素化されます <原則5>是正措置の設定:変更なし <原則6>検証手順の設定:変更なし <原則7>記録保存と文書化方法の設定:簡素化されます |
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