講座概要
カテゴリ:業種別HACCP講座
配信形式:ネットライブ
講義数:全5回
受講料:4,400円(税込)
募集締切日:2020年07月10日(金)
募集人数:100名
開講に必要な人数:1名
開講成立まであと0人

【ライブ講座】旅館・ホテルのHACCP

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講座について
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旅館、ホテルの食品安全は難しい?!いいえ、そんなことはありません!
全編ライブのオンラインセミナーで、疑問を一つひとつ解消しながら学びましょう!
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2018年6月、改正食品衛生法案が可決され、HACCPの義務化が決まりました。
しかしながら、実際何をしたら良いかわからないという方も多いのではないでしょうか?

今回は、コーデックスHACCPに基づく衛生管理(いわゆる旧基準A)に焦点を合わせ、特に認証取得を目指している旅館・ホテル事業者を対象とした講座を開講致します。

講義の中で使用する文献は、下記の通りです。
◎米国FDA(2006):リテールレベル食品施設事業者向けHACCP原則の自主的な構築のためのマニュアル
◎米国ミシガン:フードサービス業の衛生担当者用トレーニングプログラム
◎全国旅館ホテル連合会:旅館・ホテルにおけるHACCPの考え方を取り入れた衛生管理手引書
◎厚生労働省:HACCPの考えを取り入れた食品衛生管理の手引き
◎大量調理マニュアル:HACCPの考え方に基づく衛生管理手法

リテール分野は「ハザード分析ができない」として、HACCPの導入が大幅に遅れている分野ではありましたが、米国FDAで開発された「プロセスアプローチ」を導入することにより、リテール分野のハザート分析が簡単に出来るようになりました(FDA2006、The Process Approach is probably less complicated than Traditional HACCP)。HACCPとは、ハザード分析により「見える化されたハザード」をコントロールすることで、食中毒を予防的に管理するシステムです。旅館・ホテル分野においても、プロセスアプローチの導入により「食品の流れの中のハザードを見える化」し、見える化されたハザードに「管理を集中」し、「食中毒の発生を予防」することができるでしょう。

本講座では、「HACCP導入の流れ」、「メニューのグループ化」、「プロセスアプローチ」、「HACCP原則の簡素化」、また、FDAによってまとめられた『食中毒リスク』(CDC報告)を活用した「店舗衛生検査への科学的アプローチ」、「長期的是正措置」の解説に加え、「AMC(Active Managerial Control)」の導入方法についても解説致します。
HACCPが義務化され、衛生管理は“できて当たり前”の時代がやってきます。ここで衛生管理の基礎をしっかりと学び、“おもてなし”の一つに「食品安全」を加えましょう!
1
講義名 食品衛生管理の手引き
開催日 2020年05月29日(金)
時間 12:30 〜 13:00
講義内容 厚生労働省の「HACCPの考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き」では、『飲食店など小規模な事業者にHACCPの考え方を導入することにより、効果的な衛生管理を行うことができる』と述べられていますが、旅館・ホテルを含むリテール分野は「ハザート分析が出来ない」ものとして、HACCPの導入が大幅に遅れていました。しかし、FDAで開発された「プロセスアプローチ」を導入することにより、この分野でもハザード分析が簡単にでき、HACCPへの取り組みが可能となります。

第1回講義では、旅館・ホテル分野に的を絞り、「米国FDA(2006)」、「米国ミシガン州マニュアル」、「厚生労働省(食品衛生管理の手引き)」、「大量調理マニュアル」を基にして、旅館・ホテルのHACCPの構築、特にプロセスアプローチによるハザート分析について説明します。
また、講義の中では、FDAによってまとめられた「食中毒リスク」(CDC報告)と食中毒の予防的管理システム(AMC※)を活用して、店舗衛生検査への科学的アプローチ、長期的是正措置についても解説致します。
※Active Managerial Control (食中毒の予防的管理システム) :FDAが推奨する食中毒の予防的管理システム FDA 2009: Annex 4
2
講義名 プロセスアプローチ
開催日 2020年06月12日(金)
時間 12:30 〜 13:00
講義内容 細菌が付いた食品を“危険温度帯”に置いたままにすると、食品中の細菌はぐんぐん増加します。食品の原材料や調理品がどれだけ長くこの温度帯にとどまるか、通過するかで危険度、管理の仕方が変わります。しかし、メニューを3つに分類するだけで、簡単に管理することができます。(食品衛生管理の手引きより)

FDAは、提供する食品の流れによって、メニューを大きく3つに分類しました。
◎『加熱しない食品』
◎『加熱してすぐ提供する食品』
◎『加熱と冷却をくりかえす食品』
そして、それぞれのカテゴリー毎に特異的なハザードとそのコントロール方法を考えることによって、効率的・効果的なHACCPを導入する方法を考えました。これを『プロセスアプローチ』と言います。
従来ハザード分析を実施する際、食品メーカーは“一つの製品の流れ”に従ってハザード分析を実施してきました。それは、“一度に一つの製品を取り扱う”のが普通だからです。しかし、旅館・ホテルでは、すべてのタイプの食品が同時に調理され、最終のレシピまたはメニューに沿って盛り付けされます。このため、旅館・ホテルのハザード分析には、これまでのHACCPとは異なるアプローチが求められます。
3
講義名 ハザード分析
開催日 2020年06月19日(金)
時間 12:30 〜 13:00
講義内容 HACCPへの「プロセスアプローチ」の導入により、リテール分野でもハザート分析が簡単に出来るようになり、ハザード分析は時間と手間のかかる作業ではなくなりました。さらに、適切な調理温度と保持時間の管理により、食品の安全性が確保されることが証明されています(FDA 2006; Managing Food Safety)。またFDAは2006年版で、FSMS(食品安全マネジメントシステム)の作成に便利な、様々な「ワークシート」を紹介しています(詳細は講義の中で解説致します)。

リテールHACCPの構築には、受入れから提供までの、“食品の流れ”の中に存在するハザード分析を実施する必要があります。ハザード分析を実施することによって、人、機械・器具、調理方法、原材料が互いに、どの様に影響し合うかを理解することが出来ます。
さらにFDAのワークシートを使うことにより、簡単にCCPと許容限界(CL)を決定でき、HACCPプランを完成させることができるほか、特定のメニューに関連するハザードが明確になり、システム全体の予防的な管理が可能となります。
4
講義名 サポートプログラム
開催日 2020年07月10日(金)
時間 12:30 〜 13:00
講義内容 旅館・ホテルにおいて、「HACCPサポートプログラム」は食品安全の出発点となりますが、それのみではリスク管理に必要なハザードが不明確であり、効率的にリスクを防止することが出来ません。また、一般的衛生管理(PP)のみでは調理場や製品特有の「見えないハザード」に対しての管理はできません。しかし、従来型のガラパゴス化されたHACCPでは、作業が面倒で実用的ではありません(FDA 2006; Managing Food Safety)。
これを防ぐには、旅館・ホテル分野へ「リテールHACCP」を導入し、ハザードを見える化する必要があります。ハザードを見える化することにより、ハザードの“リスク化”を簡単にコントロールすることが出来ます。HACCPとは、ハザード分析によって「見える化されたハザード」をコントロールするための予防的な管理システムです。

リテール分野において、SOP(標準作業手順)はHACCPシステムを支える重要な役割を担っています。SOPの設計は、施設ごとに異なり多様です。それは、施設の設計、設備、人的資源そのものが施設によって異なっているからです。
「HACCP原則を旅館・ホテルに導入する」ことは、この分野へ食中毒の予防的な管理システムである「AMC」を導入することです。AMC (Active Managerial Control)とは、食中毒ハザードの発生を減少させ、食中毒の発生を予防するシステムです(FDA Food Code 2013 : Annex 4)。
第4回講義では、HACCPを下支えするサポートプログラム(PP、SOPなど)、またAMCについても解説致します。
5
講義名 リテールHACCPの構築
開催日 2020年07月17日(金)
時間 12:30 〜 13:00
講義内容 旅館・ホテルにおけるHACCPの構築手順は、以下の通りです。

◎手順1 HACCPチームを編成する
システムの設計は管理者の責任ですが、実行には全ての従業員の関与と努力が必要です。

◎手順2 製品を記述する(メニューのグループ化)
食品の流れを確認し、そこに「加熱のステップがあるか」、「加熱ステップ後に冷却、再加熱が加えられているか」、あるいは、「加熱工程を伴わないか」を確認します。

◎手順3 意図する用途を特定する
エンドユーザーにより見込まれる使用の方法に基づき特定します。

◎手順4 フローダイヤグラムを構築する
盛付の段階で、いろんなプロセスの食品が一緒にされることを考慮して、プロセス毎にフローダイヤグラムを構築します。

◎手順5 フローダイヤグラムの現場確認をします。
すべてのプロセスについて十分な知識を持つ人々によって行われるべきです。

◎原則1 ハザード分析の実施
リテール分野のハザード分析では、“原料の受入れから提供までの食品の流れの中で”、どのようなハザードが発生するかを決定します。それは、食品の流れを3つのプロセスに分類し、それぞれのプロセス毎にハザード分析を実施する「プロセスアプローチ」の考え方を活用することにより、簡単に実施できます。加えて、施設内の人、機械・器具、調理法、食品が、互いにどの様に影響し合うかを理解することが大切です。

◎原則2 CCPの設定・・・従来のHACCPと変更なし

◎原則3 管理基準の設定 ・・・従来のHACCPと変更なし

◎原則4 モニタリングシステムの設定・・・簡素化

◎原則5 是正措置の設定・・・従来のHACCPと変更なし

◎原則6 検証手順の設定・・・従来のHACCPと変更なし

◎原則7 記録保存と文書化方法の設定・・・簡素化
講師
中野 秀晃
HACCPは難しいものではありません。
今行われている管理手法を説明できるようにすることです。その中でもリテール分野(ホテル、フードチェーン店など)へのHACCP導入は、メニューの多さより危害分析がほとんど行われておりません。
米国ではFDAより2006年にリテールHACCPの手法が発表され、日本では2012年に月刊HACCP11月号で発表されております。
今後最も導入が必要なリテール分野へのHACCP導入へ一歩踏み出しましょう。

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